立論
ホームズが優れている
シャーロック・ホームズは卓越した観察力、論理的思考力、推理力を持ち、多くの難事件を解決してきた名探偵です。ホームズは犯罪現場で緻密な分析を行い、状況証拠をもとに犯人の動機や手口を見抜く術に長けています。犯罪捜査に関して博識であり、多岐にわたる知識を駆使して事件を解決へと導いてきました。
モリアーティが優れている
ジェームズ・モリアーティは、20代前半で大学教授として教鞭を取る知性と、犯罪組織を統率するカリスマ性を併せ持つ、ホームズの宿敵として描かれます。モリアーティは悪の組織として多数の部下を従え、数多くの犯罪を指揮し、犯罪界の影の支配者として名を轟かせています。モリアーティの能力は名探偵ホームズをも困らせるほどです。
反駁
ホームズが優れている
確かにモリアーティは犯罪界で大きな影響力を持っています。しかし、ホームズは観察力や洞察力を駆使して、モリアーティが仕掛けた数々の罠を解き、数々の犯罪や難事件を解決に導いてきました。その中には、モリアーティが裏で指揮した事件もあったはずです。これは、ホームズの知性がモリアーティを上回るという証左ではないでしょうか。
モリアーティが優れている
ロンドンで発生する悪事の半分と、迷宮入り事件のほとんどにモリアーティが関わっているとホームズ自身が言及する描写があります。ホームズの手に負えない犯罪をも指揮していることが示唆されているということです。モリアーティは犯罪帝国を築き上げて機智をふるい、ホームズにさえ予測できない状況を作り出し続けました。
第二反駁
ホームズが優れている
モリアーティの知性は確かに高いですが、ホームズは『最後の事件』で最終的にモリアーティを追い詰めました。モリアーティが挑戦を与える存在であることは確かですが、最終的にホームズが彼を打ち負かして勝利します。その勝利は、ホームズの知性と才能がモリアーティを上回るという証拠です。
モリアーティが優れている
モリアーティとの対決は、最終的には頭脳戦ではなく、ライヘンバッハの滝での肉弾戦です。文武両道のホームズに武力で負けるのは、知性の低さを表すものではありません。モリアーティは21歳で二項定理に関する論文を書いた天才で、大学の数学教授を務めたこともあったと描写されています。
最終弁論
ホームズが優れている
ホームズが優れている理由は、その卓越した観察力と分析能力、ずば抜けた科学知識です。これによって数多の犯罪を解決しています。モリアーティは確かに知性が高いですが、その知性を犯罪帝国の構築や他人を陥れるために利用している点で、ホームズとは大きく異なります。知性はその使い方も評価されるべきであり、この点でホームズはモリアーティよりも優れていると言えます。
モリアーティが優れている
モリアーティが優れているという点について、彼の知性と戦略性、犯罪組織を統括するスキルこそが重要な要素です。モリアーティは21歳で優れた論文を世に出した才能と、社会の闇を支配するほどの手腕を持ち合わせています。
モリアーティはホームズを苦しめることができる唯一の人物であり、ホームズ自身も「犯罪界のナポレオン」と評すべき存在になりました。このことからも、モリアーティの知性はホームズと同等、もしくはそれ以上であると言えます。
ディベート終了
今回のディベートでは、シャーロック・ホームズとジェームズ・モリアーティの知性について話し合いました。どちらが優れているかは、物語を読むだけでは断定できず、価値観によっても異なるでしょう。どちらのキャラクターにも魅力があり、それぞれの存在が物語を豊かにしているのです。
しかし、ホームズとモリアーティ、どちらがより優れた知性を持っているか、それぞれの立場から考えてみるのも楽しいですよ。